相続とは、人の財産や借金などの権利義務を相続人へと承継することをいい(民法896条)、死亡したとき(同法882条)に開始されます。
例えば父、母、長男、次男の4人家族で父親が亡くなってしまったときには、残された母(同法890条)と子供2人(同法887条)が相続人となって、父が遺した借金や財産を取得することとなります。また、各々が相続できる割合は法で定められており(同法900条以下)、上記の例の場合には、配偶者である母が相続財産の2分の1、子供がそれぞれ4分の1を取得することとなります(同法900条1号)。
ただ、相続には、金額によって「相続税」を納めなければならない可能性があるため、以下説明を致します。
相続や遺贈によって取得したプラスの財産総額から、「基礎控除額」(相続税法15条1項)を差し引いた部分がプラスであった場合には、相続税を納めなければなりません。
基礎控除額とは、
基礎控除額=3000万円+600万円×法定相続人の人数
という公式によって求めることができます。
上記の例を用いて説明すると、法定相続人は母(民法890条)と子供(同法887条)の合計3人がいるため、基礎控除額は、
3000万円+600万円×3=4800万円
になります。
よって、上記の家庭を例にすると、被相続人(父)が遺した財産総額が4800万円を超えない額であった場合には、相続税を支払う必要はありませんが、財産総額が基礎控除額の4800万円を超えた場合には、相続税を納めなければなりません。
なお、死亡したことによって開始される相続ですが、被相続人の債務等を背負いたくない場合には、放棄(同法938条、939条参照)をすることにより、初めから相続人とならなかったものとみなされ、権利義務から解放される制度があります。ただ、放棄をした人がいた場合でも、上記の基礎控除額の計算で用いられる法定相続人の数は変動しないことに注意が必要です。例えば、長男が相続放棄をした場合であっても法定相続人は3人のままで、基礎控除額が変わることはありません。
また、法定相続人の中に養子(同法792条以下)がいる場合には
1. 相続人のなかに実子がいる場合か、実子がおらず養子の数は1人の場合には、養子を1人として数える(相続税法15条2項1号)
2. 相続人のなかに実子がおらず、養子が2人以上いる場合には養子を2人として数える(同法15条2項2号)
といったように、養子の人数と実子の人数によって基礎控除額の法定相続人の人数が変化することに注意が必要です。
以上より、相続税にあたっては、相続人が何人いるのか、財産総額が何円なのかを考慮するのが極めて重要であるといえます。
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相続税の基礎控除額
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